メガネくんのブログ

何となく日々思ったことを書いていくブログです。教育や本の感想なんかも書いてます。表紙の画像は大体ネタです。

2020-01-01から1年間の記事一覧

同じ方向を向くことの大事さと難しさ

ある地域の中学校を見学して聞いた話。 その学校はなかなかしんどい学校だったそうだ。 大半の子どもたちが授業に参加せず、教室にも入らず、ルールを破り、指導には暴力で反抗する。窓ガラスや壁は壊れ、教員は力で抑えようとするもできず、疲弊していった…

正当に認知され評価される必要性『災害がほんとうに襲った時』

本の感想。 ランキング参加中読書 『災害がほんとうに襲った時(中井久夫)』を読んで思ったこと。 災害がほんとうに襲った時――阪神淡路大震災50日間の記録 作者:中井 久夫 発売日: 2011/04/21 メディア: 単行本(ソフトカバー) このコロナ禍の状況もそうだし…

「使える、使えない」で終わらず、次に繋げるための工夫

ある記事の紹介。 「使える、使えない」といった言葉で切り捨ててしまうと、そこで全部終わってしまうんでしょうね。そこで終わらずに次に繋げていくための支援が、教員である僕がやること、そして、伝えること、広げていくことなんですよね。 https://t.co/…

遺伝が語る世界『もっと言ってはいけない』

『もっと言ってはいけない(橘 玲)』を読んで思ったこと。そのに。 ランキング参加中読書 もっと言ってはいけない(新潮新書) 作者:橘玲 発売日: 2019/01/25 メディア: Kindle版 前の本でも取り上げられていた遺伝の影響。 言ってはいけない 残酷すぎる真実 …

データが語る世界『もっと言ってはいけない』

『もっと言ってはいけない(橘 玲)』を読んで思ったこと。そのいち。 ランキング参加中読書 もっと言ってはいけない(新潮新書) 作者:橘玲 発売日: 2019/01/25 メディア: Kindle版 本によると2013年に実施されたPIAAC(国際成人力調査、16歳から65歳の成人を…

型にはめるくせに、はみ出すものが評価される風潮

今週のお題「読書感想文」から。 小さい頃、クラスの中で勉強のできる方だった僕は、読書感想文があまり好きではなかった。 テストの点数と比べてあまり評価されなかったからだろう。 大学生の頃に先輩や友だちが実家に泊まりにきて、その時に見た小学校の卒…

自分がされて嫌なことを他人にしてはいけない

前回の続き。 相手の気持ちを考えなさいという意外と無理難題 - メガネくんのブログ 「自分がされて嫌なことを他人にしてはいけない」 「自分がされて嬉しいことを他人にしてあげなさい」 これも子どもに言いがちなフレーズだ。 でも僕はこの言葉が失敗する…

相手の気持ちを考えなさいという意外と無理難題

子ども同士のトラブルのとき、よく「相手の気持ちを考えなさい」という言葉をよく聞く。 でもよくよく考えてみて、僕たちは自分でない他者の気持ちをどこまで理解することができるのだろうか。 ある本を読んでいて「相手の気持ちを考えるってやっぱり難しい…

僕たちは本当にルールを守るだけの子を育てたいのか

前の話の続き。 ツーブロックはなぜダメなのか - メガネくんのブログ ツーブロックでも茶髪でも金髪でもそうなのだけれど、大人や学校はなぜいろんなことを禁止したり、ルールを守ることを強要するのだろうか。 それはルールを守る人になってほしいという思…

ツーブロックはなぜダメなのか

僕が働き始めた10年ほど前は校則で髪型のツーブロックが禁止という学校が多かった。今では一定の市民権を得ているツーブロック。当時は不良の髪型というイメージがあり、ツーブロックを認めると、それがそのまま飲酒や喫煙、万引きなどにつながってしまうと…

偉人の素顔

小さい頃に読んだ伝記を振り返って思った話。 伝記に描かれる人たち。 そこには夢や目標に向かって努力し続ける、困難な壁に突き当っても諦めない、そして偉業を達成する歴史に残る人たちの姿が描かれている。 子ども心に、漠然と、僕は、「世の中にはこんな…

矛盾するこころ『「こころ」の本質とは何か』

本の感想。 ランキング参加中読書 『「こころ」の本質とは何か』という本を読んで思ったこと。 「こころ」の本質とは何か (ちくま新書) 作者:滝川一廣 発売日: 2004/07/06 メディア: 新書 この本は統合失調症、精神遅滞、自閉症、不登校というそれぞれの面か…

区切りとしての式

勤務先で紫陽花の咲く時期に入学式が行われた。 このコロナ禍の中で学校が再開してからもしばらく経ってからの式だ。 既に保護者とも、もちろん子どもたちとも何度も顔を合わせて電話をしてからの式。 時間は短縮し、蜜を避けるために、クラスでの挨拶もしな…

強くてニュゲームへの憧れ

既婚なのに独身と嘘ついて不倫するのは強くてニューゲームみたいなもんだというツイートを拝見した。 独身と嘘ついて未婚と付き合うような男なんて自己肯定感低くて自分に自信がないような女の子しか口説かない上に男側は結婚に至るまでの実績はあって自己肯…

ルールを守り続けるために 制約と誓約

学校という閉じられた場にいるとルールについていろいろ考える場面がある。 例えば見出しなみ。 髪を染めたりピアスをしたり。 ①学校のルールとして決められていることを守らないといけないという意見がある。ルールを守れる力は大事だ。 ②卒業後の進路先、…

勝利への執念

最近ウチの娘の話。 ちょっと前まで4歳前だった娘が神経衰弱にハマっている。 ちょっと神経衰弱で負けがこんできた娘が並べる前に数字を確認しながら並べていて、叱るよりも前に坊や哲の印南さんを思い出して、注意する妻の横で、「ヒロポンもなしにトラン…

ソノカラカイノハイケイニハ

Twitterで「特別支援学級の子に強く当たる、時にはいじめてしまう通常学級の子。この子こそ助けてあげたい。」という言葉を見つけて思った話。 ダメなことはダメなんだけれども、その背景に何があるのかな?を考えないと解決には至らない(解決できるとは限…

10年ぶりの転勤

久々の更新です。通勤時間が短くなったので頻度は減ると思いますが、よろしくお願いします。 更新していないのにその間の方が閲覧数が多くなるという謎…笑 4月に転勤し、新しい勤務先になった。 実に10年ぶりの転勤である。 そして知り合いが一人もいない新…

子どもにつけさせたい力 教わるのか学ぶのか

僕は盲学校で働いている。 目の見えない子や見えにくい子がいる学校だ。 見えないということのがどういうことか、実感するのはなかなか難しい。 多くの人が想像するのは、今、見えている自分が突然見えなくなった姿であって、ずっと見えない・見えにくいまま…

大人になるにつれ、いろんなものを手ばなした『最初に夜を手ばなした』

本の感想。 ランキング参加中読書 「最初に夜を手ばなした(椿 冬華)」を読んで思ったこと。 最初に夜を手ばなした 作者:椿 冬華 発売日: 2020/03/12 メディア: 単行本 「最初に夜を手ばなした(椿 冬華)」読了 #読書Twitterでもお見かけしていて、絵が印象的で買…

コントロール感あるいは褒めすぎることの弊害

コントロール感についての話。 コントロール感、自己選択自己決定の話や親の指示や褒められることだけがモチベーションの子が失敗を親や教員を含めて周りのせいにするようになる実体験も含めてのはわかる気がします。— メガネくん@盲学校からの発信 (@tattum…

混沌が生まれる瞬間を目の当たりにする

最近学校の教室整備、片付け、不要なものの廃棄、わかりやすいラベリング、整理整頓をしている。 「職員室のモノ、1t捨てたら残業へりました!(丸山瞬)」 という本の実践だ。 職員室のモノ、1t捨てたら残業へりました! ―「捨てる」から始まる仕事革命! 作者:丸…

試練は超えられる人のところにしか現れないという言葉

「試練は変えられる人のところにしか現れない」という言葉があるが、それは本当だろうか。 そんなことを言うのは試練を乗り越えた人だけではないだろうか。 そして試練を乗り越えられたのは、その人の頑張りのおかげだけなのだろうか。 周りの環境は、タイミ…

いろんなものをあきらめる

あきらめるということについての話。 あきらめることが心身の健康につながるという本を読んだ。 自律神経を整える 「あきらめる」健康法 (角川oneテーマ21) 作者:小林 弘幸 出版社/メーカー: 角川書店 発売日: 2013/08/29 メディア: 新書 あきらめると言うと…

みんながみんな何かを抱えて生きている『パーソナリティ障害』

本の感想。 ランキング参加中読書 パーソナリティ障害 いかに接し、どう克服するか (PHP新書) 作者:岡田 尊司 出版社/メーカー: PHP研究所 発売日: 2004/06/16 メディア: 新書 『パーソナリティ障害』という本を読んで。 障がいとは何なのかと考えさせられる…

『お金2.0』多様な価値感が併存する価値主義の時代へ

本の感想。 ランキング参加中読書 『お金2.0(佐藤航陽)』という本を読んだ。 お金2.0 新しい経済のルールと生き方 (NewsPicks Book) 作者:佐藤 航陽 出版社/メーカー: 幻冬舎 発売日: 2017/11/30 メディア: 単行本 現在のお金のことだけでなく、これから先の…

撒いた種が芽吹き咲き誇るところを見ることができるという奇跡

先日、自分が担任をした子たちの弁論を見学できる機会をいただけた。 去年担任した子たち、一昨年担任した子たち。 自分が関わった子たちが成長していく姿を見ることができるのは、幼稚部から高等部まである盲学校や支援学校などの大きな魅力だと思う。 もと…

自由と規律、あるいは制限

自由とはなんだろうかという考察。 自由だからなんでもできるのだろうか。 何をやっても自由という言葉は僕に北斗の拳の世紀末の世界を連想させる。 「ヒャッハー汚物は消毒だー!」 「生きていられるだけありがたいと思えムシケラども!!」 「ヒャッホー!…

ラベルで人を判断しない

‪ラベルでその人を判断しない。 これ、当たり前ですごく大事だけど、つい忘れがちなこと。 「ラベルでその人を判断しない」当たり前ですごく大事だけど、つい忘れがちなこと。僕たちは日々を効率よく過ごしていくためにいろんなものにラベルを貼ってカテゴラ…

子どもは親の言うことは聞かないが、親の行動は真似る

子どもに「〇〇しなさい!」と言ってもなかなかしてくれないですよね。 特に「時間がないから早く〇〇して!」なんてときに限ってうちの子はのんびりしていたり、服を着替える前に他のことをはじめたり… それはもちろん、子どもにはこちらの立場や考え、〇〇…