あきらめるということについての話。
あきらめることが心身の健康につながるという本を読んだ。
あきらめると言うと、つい否定的なイメージが浮かんでくる。
でも、あきらめることを否定的に捉えるのではなく、あきらめない=固執すること、あきらめる=できるできないをはっきりさせ、気持ちを切り替えることと捉えると、その意味合いが変わってくる。
あきらめないということは、執着してるということでもある。
でも人間は自分で全てをコントロールできるわけではない。
特にストレスの原因となる仕事環境や人間関係は、自分でできることには限界がある。
自分の課題と他者の課題の分離
他人からの評価や世間の常識に流させれない(ある意味では無視すること)
これらもあきらめるということに繋がる。
本を読んでいて、アドラー心理学の嫌われる勇気やアンガーマネジメントの内容が浮かんできた。
怒りとは、その根本を辿っていくと、自分の未熟さを認めたくない心(恥ずかしい心)と、相手に依存(過度な期待)をする心のどちらかに分かれるらしい。
では、自分ができないことを認めたり、相手に過度な期待をしないなら、そのストレスは軽減されるのだろうか。
本の中で、人間の感情は想像力から生まれているという内容があった。
想像に任せてあれこれ考えれば考えるほど、いろいろな理由を思いついて、どんどん不安になったり、悲しくなったり、苛立ったりしてしまうのです。
この内容は、僕には村上春樹『ねじまき鳥クロニクル』のボリスの「ここでは想像することが命取りになる」という台詞を連想させる。
でも人間は想像せずにはいられない生き物なのだ。
そんな人間の弱さを受け入れて、ある意味では諦めて、生きていくしかないのかなぁ。
まぁ等身大の自分なんてそんなもんなのですが…。