メガネくんのブログ

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みんながみんな何かを抱えて生きている『パーソナリティ障害』

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本の感想。

 

パーソナリティ障害 いかに接し、どう克服するか (PHP新書)

パーソナリティ障害 いかに接し、どう克服するか (PHP新書)

 

 

『パーソナリティ障害』という本を読んで。

障がいとは何なのかと考えさせられる。回避性、依存性、いろんな事例が載っているけれど、そこには沢山の僕や今まで出会った人たちがいた。そんな傾向はみんなが持っている。

 

一応各パーソナリティ障がいの分類と特徴を掲載。

①境界線パーソナリティ 愛を貪る人々

愛に飢え、最高と最低を揺り動かす。

自分を支えて愛情の飢えを収めてくれる人を求めて極端な理想化と依存をし、現実認識を善か悪かの単純な二分法で捉え、人の評価も両極端に裏返る。中間のチャンネルというものが未発達。そして関係が破綻した時にこきおろしたり、自傷行為も含めて見捨てられないためのなりふり構わない行為を行う。

②自己愛性パーソナリティ 賞賛だけがほしい人々

自分は特別な存在だと思い、自分にふさわしい華やかな成功を夢見ている。自分は特別なだから特別な人にしか理解されないと考え、権威との繋がりを過剰にアピールするが、欠点を指摘されたり、少しの批判にも耳をかさずに怒り出す。しかし過剰な自信とプライドと裏腹に、現実生活では子供のように無能で依存的である。

③演技性パーソナリティ 主人公を演じる人々

自分が注目の的になっていないと面白くなく、自分が空想する幻の自分を作り出し、その空想の中の自分を現実の自分であるかのように振る舞う。

④反社会性パーソナリティ 悪を生き甲斐にする人々

他人への信頼や社会的な規範や通念を軽視したり敵視したりする。タブーの観念が育っていないか壊れている。共感を捨て、平気で他人を害したり、貪る。通常の人がストレスに感じるような緊迫した状況を快適に感じ、自ら求める。

⑤妄想性パーソナリティ 信じられない人々

親密な関係において常に裏切られるのではないかと考え、他人を信用せずに、不当な疑いを抱き続ける。愛憎と憎しみが表裏一体になっている。なかなか心を開くのに臆病だが、いったん心を開くと、相手が自分のためだけに存在するかのように感じ、勝手な思い込みや空想が広がる、執着してストーカー化してしまうこともある。

⑥失調型パーソナリティ 頭の中で生きている人々

周りからは何も考えていないようだが、頭の中は活発で、常に頭の中で対話したり、自分に向かって語りかけたりするなど精神的な、内的な世界で生きている。自分のスタイルに従ってマイペースで生きていこうとするため、常識や人目は気にしない。

⑦シソイド(統合失調質)パーソナリティ 親密な関係を求めない

対人接触を求めず、孤独な環境を好む。それは家族や友人、恋人ともそうであり、本当は接触を求めている回避性や自己愛性のパーソナリティとは異なる。静かで淡々とした生活を好み、贅沢や華美を嫌い、質素な生活を好む。物質的なものよりも精神的なものや内面的なものに価値を置く。禁欲的で、出世欲や名誉欲もない。

⑧回避性パーソナリティ 傷つきを恐れる人々

自分に自信がなく、失敗や傷つくことを恐れ、失敗するくらいなら最初からやらない方がいいと思う。どうせ自分はダメだと思い込み、失敗したら余計に立ち直れない。本心では人との触れ合いは求めているが、拒絶や否定を恐れて深い人間関係を避けてしまう。引きこもりになる場合も少なくない。

⑨依存性パーソナリティ 一人では生きていけない

自分の主体性を放棄し、他者に委ねてしまう。相手とケンカしたり、嫌われるのを恐れて相手に合わせてしまい、流されやすい傾向がある。2タイプあり、赤ん坊型では、何から何まで親やパートナーに受動的に依存している。献身型では、自分に自信がなく、相手に尽くす。遊び人で暴力的なパートナーやカルト宗教などにのめり込んだら利用されてしまいやすい。

⑩強迫性パーソナリティ 義務感の強すぎる人々

善と悪が白黒はっきりしていて、ミスを犯すことが許せない。自分を抑え、自分に厳しすぎるが、自分の流儀や価値観を周囲の人にも求めてしまう。また努力家で、努力すれば必ず成果があると考え、逆にうまくいかないと自分や他者に責任を求めてしまう。計画を立てたり、物や人との関係性などを捨てられない。

 

どれも当てはまるところがあるかもしれない。

僕自身も思い当たる節は沢山ある。

ちなみに巻末のチェックでは、

妄想型○

失調型◎

演技型○

という結果だった。

 

多分障害と言うのはステージの違いではなく、色の濃さの違いみたいなものなんだろう(実際、自閉症ではスペクトラム、連続体という概念が採用されている)。

その色が濃いか薄いか、生活をする上で困難になるかどうかの違いがあるだけだ。

読んでいて、SICKS〜みんながみんな、何かの病気〜というドラマを思い出す。


障がいや病気と普通の違いってなんだろう。

そもそも究極の意味で普通の人なんているんだろうか。

自分は自分のことを普通だと思ってあるかもしれない。

普通の人と障がいのある人は違う世界に生きていると思っているかもしれない。

 

でも、それは別の世界の話ではなくて、本当は繋がった世界の先にあるものなんだなぁ。