メガネくんのブログ

何となく日々思ったことを書いていくブログです。教育や本の感想なんかも書いてます。表紙の画像は大体ネタです。

2019-01-01から1年間の記事一覧

厳しくすることと信頼することその狭間で

先日、交流教育の一環として近隣中学校の文化祭を見学した。 遡ること約20年、思い返せば当たり前だったはずなのに、生徒数が多いのにはっとさせられる。そうだ。盲学校は生徒数が少なくて、教員が多いので、その感覚が日常になってしまっていたのだ。 1…

「省エネでいこう」文化祭の取り組みから

文化祭に向けての取り組みが進んでいる。 支援学校では、文化祭や体育大会は1ヶ月くらい前から毎日のように練習があり、子どもも大人も練習のしすぎと追い込みすぎでしんどくなってしまうこともある。割とある。 熱の入った教員による叱咤激励やお説教なんか…

村上春樹症候群

夏休みがはじまる前くらいからなんだか気分が晴れなくなった。 最初は少し大きな実践発表の仕事が終わったから疲れていたのかもと思っていた。でも8月が終わってもまだそのままだった。 そう、これは定期的にくる「あれ」だ。 僕はこれを「村上春樹症候群」…

温故知新と主体者は誰か『視覚障害教育の源流をたどる』

『視覚障害教育の源流をたどる 京都盲啞院モノがたり(岸博実)』を読んで思ったこと。 視覚障害教育の源流をたどる――京都盲唖院モノがたり 作者: 岸博実 出版社/メーカー: 明石書店 発売日: 2019/08/05 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブ…

『ケーキの切れない非行少年たち』自尊感情はそれほど必要なのだろうか

宮口幸治さんの『ケーキの切れない非行少年たち』を読んで思ったこと。その2。 その1はこちら『ケーキの切れない非行少年たち』人間はなかなか相手の立場に立って考えられない - メガネくんのブログ。 ケーキの切れない非行少年たち (新潮新書) 作者: 宮口…

『ケーキの切れない非行少年たち』人間はなかなか相手の立場に立って考えられない

宮口幸治さんの『ケーキの切れない非行少年たち』を読んで思ったこと。 ケーキの切れない非行少年たち (新潮新書) 作者: 宮口幸治 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2019/07/12 メディア: 新書 この商品を含むブログを見る 子どもが壁にぶつかる、勉強がわか…

「地図をもって支援しよう」

僕が関わる視覚障がいに限らず、特別支援教育では現在の子どもに寄り添った支援や指導が不可欠なのは言うまでもない。でも、現在のその子や現在自分が関わっている学校、学部、学年のことだけを見ていていいのだろうか。 子どもを大きな海を航海している船に…

ブログ再開します

しばらく休んでいましたが、そろそろ再開します。 7月くらいからなんだかやる気の出ない時機に入ってしまい、最近抜け出せましたので。 ところでHUNTER×HUNTERはいつ再開するのか…。

「いかに好奇心を育てるか」 ではなく 「いかに好奇心にフタをしないか」

ツイッターで見かけた言葉、『「いかに好奇心を育てるか」 ではなく 「いかに好奇心にフタをしないか」』から。 ほんとに子どもはすごい好奇心も発想力を持ってますよね。大人の自分はいろいろなものを得る中でそれらを失ってしまっている訳で…。「子どもの…

『エッセンシャル思考』それでも選ぶのは難しい

エッセンシャル思考という本を読んだ感想。 エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする 作者: グレッグマキューン,高橋璃子 出版社/メーカー: かんき出版 発売日: 2014/11/19 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログ (19件) を見る …

不易と流行「ブームで教育している訳ではない」

他校の校長先生の話を聞いて思ったこと。 不易と流行という言葉がある。 最近はICTやアクティブラーニングなんていうか題の研修会が増えた。働き方改革という言葉もよく聞く。 その校長先生が言われていたのは、「ブームで教育をしている訳ではない」という…

『ホモ・デウス』理由は星の数ほどあるけど、正解はその人の中にしかない

ホモ・デウスの読書中。 ホモ・デウス 上: テクノロジーとサピエンスの未来 作者: ユヴァル・ノア・ハラリ,柴田裕之 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 2018/09/05 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (10件) を見る 人間至上主義のくだりで思った…

角のない丸い石を作る仕事

僕たちの生きている日本の社会では、ある一定のことができることが求められる。 コミュニケーションもそう 身の回りのこともそう 勉強もそう 仕事もそう 人付き合いもそう 恋愛や結婚もそう どれか1つでもできないとそれだけで下に見られてしまう社会だ。 …

『ホモ・デウス』僕たちは虚構を信じて生きている

ホモ・デウスの読書中。 ホモ・デウス 上: テクノロジーとサピエンスの未来 作者: ユヴァル・ノア・ハラリ,柴田裕之 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 2018/09/05 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (10件) を見る 筆者は『サピエンス全史』のユ…

どの時点でシフトチェンジしていくのか

どこの支援学校のホームページを見ても、大抵、小中高の縦の連携を重視していますなどと書かれている。 でも、実際は難しい。そして学部同士の仲は大抵悪い。後の学部は、「前の学部の指導が悪かったから…」と言って批判するし、前の学部は「後の学部が自分…

わからないはより深くわかることへ続く一歩だ

「わからないから勉強嫌い」というのはよく聞く話。僕も高校生になって、わからないから数学が苦手になった。 でも、わからないは、考え方のプロセスを確認したら、より深く理解するための鍵になる。 教員という立場では、間違いは発見の宝物だ。 その子の間…

自分で背中をかく快感と自由

先輩教員との話から。 その先輩は、自分で自分のことをする自由や快感を「自分で自分の背中をかく快感」と子どもたちに説明しているそうだ。 当たり前の話だけど、自分の背中のかゆい部分の場所やちょうど良い力加減が正確にわかるのは自分だけだ。 他人に任…

『大本営発表』嘘をつくこと

人はなぜ嘘をつくのだろうか。 1つは自分が利益を得るために(自分の信頼を守るためも含む)。 2つは他者を騙す快楽のために。 3つは意図せず、事実と自分の知識や考えが異なっているために。 思いつくのは、この3つくらいだろうか。 「大本営発表(辻田真…

何を選んでも絶対後悔する「後悔を反省に変える」

「後悔」とは… [名](スル)自分のしてしまったことを、あとになって失敗であったとくやむこと。「短い快楽に永い後悔」「今さら後悔しても始まらない」(コトバンクより) 「あのときこうしていれば…」人間長い人生の中でそう思うことは多いはずだ。 僕が自…

劣等感をバネにする

後輩教員と飲んでいたときに自尊感情や自己肯定感、自己効力感について話しているときに言われた言葉。 「僕は劣等感をバネに頑張ってやってきたんですけどね。だから子どもにもガンガンやらせて、できない現実を知るのが大事だと思うんです。そこからはじま…

汗をかくことのススメ

残念ながら世の中では、「何を言ったのか」よりも「誰が言ったのか」の方が重要視されることが多い。 その時、一定数の人に影響があるのは「その人が率先して汗をかくことができる人かどうか」ということ。 学校という現場では、昔ながらの伝統が大きな価値…

好き嫌いがあって何が悪いのか

給食指導についての話。 僕は好き嫌いが多い方だ。 辛いもの、苦いもの、ネバネバしたもの、生もの、貝類、エビ、カニなどなど。 辛いものや納豆以外のネバネバなど大人になってから克服したものはあるにはある。 中でも赤くてクニャクニャのアイツ、そう「…

子どもの目指すべきゴールは何か「目指すべきは自律と自立」

特別支援学校という現場で働いていると、保護者からの希望や期待、あるいは手厚い支援の要求を感じる機会がある。 時代の流れだと思うし、支援学校と言っても全ての教員が支援の専門性を高い水準で持っている訳ではないのでそうなるのだろう。 保護者は誰が…

やりたいことが多すぎる「もしも1日が36時間だったなら」

やってみたい事がたくさんある創ってみたい物が果てしなく散らばっている新しい箱を開くたび たくさんの「?」が飛びだしてくる 私はそのひとつひとつ つかまえて格闘し 味をたしかめて飲み下し名前をつけて あるべき場所に還していくそのくり返し そのため…

手厚くすることと放任すること厳しくすること「バランスこそが専門性」

子どもに対してどう関わるべきなのか。 子どもとはどういう存在なんだろうか。 手厚い関わり方も、放任する関わり方もある。 どちらの方法でも、子どもに関わる人、保護者や教員は基本的に子どものために良かれと思って行動する。 何事も多くは善意からはじ…

子どもをどう捉えるのか「その子の人生はその子のものである」

子どもとはなんだろうか。 中世までは子どもは小さな大人と考えられていた。教育するという余裕がなかったこともある。子どもは貴重な労働力だったのだ。 近世以降は子ども観が現れ、子どもを教育するようになり、さらに学校が出現した。 学校は、産業革命が…

10年経てば道 「この道を行けばどうなるものか」

ツイッターで「5年続けば趣味、10年続ければ道」という言葉を見かけた。 障がいや福祉と関わって 教員という仕事について 特別支援というフィールドで 盲学校で視覚障がい教育に携わって 10年という月日を考えると、どれも自分の道になったと言えるのだ…

魅惑の黒いシュワシュワ

今週のお題「お気に入りの飲み物」が気になったので、今週のお題に初挑戦。 頭に浮かんだのはもちろんコーラだ。 ペプシではない。 ウィルキンソン、全然違う。 エンジェル、いや論外だ。 そう、コカ・コーラだ。 毅然と示されたあの真っ赤なロゴ。 トップシ…

体罰を笑いに変える「体罰を肯定している訳ではありません」

先日、小中学校のバスケットで苦楽を共にした仲間と会った。恩師の退職祝いでだ。 恩師は自分たちの後輩の時代に体罰問題で転勤してしまったのだが、退職祝いとあって在校中の諸先輩方も集まり、非常に盛り上がった。 **念のため確認ですが、僕は体罰を肯…

教員の品質のバラツキ「品質よりもイメージが大事」

今日は入学式。 年度末には転勤は保護者に伝えてはいけないルールがあるので、今日が教員が残留かどうかがわかる日だ。 保護者によっては担任発表でガッツポーズする人もいれば、微妙な顔の人、ニコニコ笑顔だけど内心…の人と様々だ。 同じ学校内でも教員に…