子どもの話。
今朝方、ゴソゴソと階段を降りていく音が聞こえる。
枕元のスマホを手に取る。
まだ5時前だ。
「トイレか??」
そう思い、しばし待つ。
「いや、上がってこない…トイレではないな」
眠気に抗いながらリビングへ向かう。
するとタブレットを片手に大好きな恐竜のYouTubeを見ようとしている息子に遭遇する。
バツの悪そうな息子。
「こら!なにしてるんだ?!」
普通ならそう叱るのかもしれない。
でも僕の脳裏には、小中学生時代の記憶が蘇ってくる。
布団の中で隠れてやった薄暗い画面の黄色いゲームボーイ。
電池がもったいないから、充電しながら、ライトを装着してやっていた。
アレのせいで目がわかるなったんだろうなぁ…。
布団の中で寝たふりをし、親が寝静まった頃を見計らって出ていき、バレないよう暗闇の中イヤホンをつけてやったスーファミやプレステ(もちろん初代)。
赤チョコボにビビりながらプレイしたタクティクスや、回避率を無視して回避するビルバインは忘れられない思い出だ。
親が起きてきたときは画面を消して息を潜めて隠れていたんだけど、時々バレてえらい怒られたなぁ。
何度目かにバレて親にケーブルを隠された。
でも自分の小遣いでファミコンショップに行ってケーブルを買い、素知らぬ顔で夜中にプレイしていてバレたときのこと。
あのときは本当に子られたなぁ笑。
中学までは毎日毎日ハードなバスケの練習に取り組んでいたのに…ゲームへの情熱だけは途絶えずに夜な夜なやっていた。
アレだけやっていたから、高校でゲームへの情熱がなくなり、受験勉強に集中できたのかもしれない。
ゲームは大切なことを教えてくれた。
ゲームにハマることでしか得られないものがある。
これは同じ世代のゲームをやり込んだ人としか共有できないのだけれども。
僕がパソコンでの作業中に頻繁にCtrl+Cを押すのは、きっと洗濯物を干したり取り込んだらする母親に何度も大事なデータを消されたからなのだろう。
そして過去の僕と同じように、今5歳の息子が明け方に起きてYouTubeを観ようとしている笑。
これが血を受け継ぐということなのだろうか。
そう思うと叱るよりも、共感の気持ちが大きくなってくる。
「まだ早いから寝よう」
そう息子に声をかけ一緒に階段を上がりながら、一つ付け加える。
「パパも昔、夜中にゲームしてじぃじにめちゃくちゃ叱られたんだ」