本の感想。
「THE TEAM(麻野耕司)」 という本を読んだ。
いろいろな学びがあったのだけれども、会議などの場で「無知だと思われる」「無能だと思われる」「邪魔だと思われる」「批判的だと思われる」あるいは「チャレンジして失敗したことを責められる」といったような心理的安全がない場所では会議は機能的に進まず、妥協的な選択ばかりになってしまうという話が印象的だった。
というかこれは人的環境のユニバーサルデザインの話じゃないか。
技術と環境だけでなく間を繋ぐ人の在り方 - メガネくんのブログ
子どもも大人も、安心できる環境でないと力を発揮できないのは同じなんだなぁと再確認する。
あと組織のタイプや人のタイプによって進め方、確認の頻度やルールの柔軟性、評価のあり方が異なるというのも、言われてみれば当たり前だけれどもなかなか気づかない視点だ。
でも多くの人は、自分の当たり前が当たり前ではないことを知識としては知っていても、感情的には理解できないものだ。
僕もクラスや授業のはじめに、それぞれの好きなものを知るということから関わり合いをスタートするのだけれども、本に紹介されていた、メンバー同士がお互いを最大限生かし合うための「取扱説明書」(トリセツと聞くと友だちの結婚式で流れた西野カナが勝手に流れてしまう)をつくるという取り組みは面白い。
本では取説の内容として、
- 自分の人生の「経験」と「感覚」を示した「モチベーショングラフ」
- 自分の「能力」や「思考」を記した「ポータブルスキル」や「モチベーションタイプ」
- 自分がどんな時に嬉しいと感じ、悲しいと感じるか
- 周囲のメンバーにはどのように関わって欲しいか
が紹介されていた。
でもこれって偏愛マップのお仕事版だ。
お互いを知ることが安心に繋がるし、その安心感が「知らない」と言える環境に繋がっていく。
いろんなところでいろんなものが繋がっている。