本の話。
『ゲームは人生の役に立つ。: 生かすも殺すもあなた次第』という本を読んだ。
タイトルの通り、不登校(といってもゲームで交流はたくさんしていた。そのプレイ時間は実に3万時間?!)だった筆者が、いつも悪者にされるゲームの意義やメリットを広く世の中に伝えていくという内容の本だ。
人生における大切なものをゲームから学んできた僕には共感しかない。。。
熱中することは悪なのか「読書は良くてゲームはなぜダメなのか?」 - メガネくんのブログ
が、しかし、世の中でゲームが広く受け入れられてはいない現状もよくわかる。
本の中では、ゆるスポーツの澤田さん、脳科学の茂木さん、カードショップFCの池っちさん、花まる学習会の高濱さんと筆者の対談を通してゲームについて浮き彫りにしていく。
最後のまとめでは、対談のキーワードからゲームの意義について語られている。
- ただ単にゲームをするだけでなく、「研究」のきっかけになるように身近な大人がゲームに関連づけて興味を持ちそうな材料を用意してあげると良い。(子どもの好きから学びを広げていく話と通じる)
- 受験において、勉強ができるようになる1番の方法は「勉強自体をゲームにしてしまうこと」(もっと言えば、人生自体がゲームみたいなものなんだよなぁ)
- ゲームでもなんでも、まずはその子が夢中になって調べる、学ぶ、試行錯誤することを通して地頭をつくるのが大切。必要な能力はその地頭の上に積み重なっていく。(大人の仕事は子どもの溢れて止まらない探究心を止めないこと)
- 親はもっと子どもから「アニメ」や「ゲーム」に学ぶべき。子どもの方ができるジャンルって意外とないよね。(うちの息子から恐竜のことを学ばせていただいております)
- ゲームは同世代の強力な原体験になる。ポケモンは世代を超えていけるかも。(大学時代にロクヨンのスマブラに熱中した日々は忘れられない。おっさんがFFやドラクエ、ロマサガのアプリにハマるのはつまりそう言うこと)
- 子どもに対する大人の仕事は禁止するのではなく、守ってあげること。(どうすればいいのかを試行錯誤する。「考えろ、考えるんだマグガイバー」)
- カードゲームは高度な心理戦。デッキ構築や対戦の試行錯誤はプレゼンや営業に繋がるもの。(カードゲームはあんまりやってこなかったなぁ。ポケカやるか。)
- カードゲームは論理的に考えても運で負けることがある。それは人生も同じ。(麻雀も同じですよね。恵まれた環境で成功した人ほど運ではなく自分の実力と感じる話を連想した)
- 何かを好きになれることは才能であり、素晴らしいエネルギーになる。(本と漫画とゲームが好きでよかった)
- 遊びの本質とは、生きることをいかに面白くするかということ。(大勢の前で話すときに「ショートコント」と小さく口ずさんでから始めるのに似てる。人生も面白いゲームなのだ)
気になった部分とそれに対する個人的なコメントを書いていたら、いつものブログの内容になってしまった笑。
もちろん僕がゲームからたくさんのことを学んできたということなのだけれども、それだけではない。
対談の中で筆者がゲームの魅力を訴えても、つれなく「でもそれってゲームじゃなくてもいいよね」と返される。
そう。学んだり、試行錯誤したり、コミュニケーションをとったり、それらはゲームでしか得られないものではない。
でも、ゲームを通して得られうるものでもある。
タイトルにある通り、要はゲームとの付き合い方なんだろう。
あれほど夜中に隠れるよう、暗闇の中でイヤホンで音を消してゲームに没頭していた僕は今やそれほどゲームをしない。
でもそれを通して得たことが今の僕の血肉となっている…はずだ。
ゲームに限らず、自分の好きなものとの付き合い方やそれを通した人との繋がり、学びに繋がる、そんな橋渡しを教員として、親としてできたらいいなぁ。