乳歯の話。
6歳の娘の歯が抜けた。
僕が子どもの頃からの伝統?で、わが家では抜けた乳歯を特に保管はしていない。
上の歯が抜けたら地面から屋根の上へ、下の歯が抜けたら2階から庭へ「ねずみの歯ーとー変えとくれー」と言いながら投げている。
ただここ最近は抜けた歯が投げる前に行方不明になってしまっている。
そしてどこで聞いてきたのか「夜枕元に抜けた歯を置いておくと、夢で妖精さんと会える」と娘が言うので、投げる前に大事に取っておくことにした。
ティッシュにくるんで…
いや、パッと見、ふつーのゴミに見えますやん。
ほんで、0歳児のいる家庭で机や床の上に置いてあったらゴミやと思いますやん。
最初は階段の隅に置かれていて、普通に落ちているゴミだと思って捨てそうになったし(念のために確認していてよかった)、
「無くさない場所に置いて置こうね」って伝えたけれど、机の上は食べカスのゴミにまぎれちゃうよね(これは本当に捨てちゃって娘が「歯が…ないっ!!」と気づいてから救出された)
こうした危機を乗り越え、ティッシュでくるむことにこだわる娘と名前シールを貼るという妥協点を見出し、無事に娘は枕元に歯を置いて就寝した。
翌朝、娘がティッシュを開けると中の歯は無くなっていた。
妖精の夢を見たのかどうかもわからないそう…
悲しげな顔でうつむく娘に「妖精さんが歯をどこかに隠したのかな?」と返すと、「そうかも?」と笑顔になったという、特にオチのない話でした。