メガネくんのブログ

何となく日々思ったことを書いていくブログです。教育や本の感想なんかも書いてます。表紙の画像は大体ネタです。

部活動について「なぜ僕たちは勝てなかったのか」

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以前、職場の大先輩(は土日をがっつり部活動に捧げてきた年配の方)との昔の部活動についての話した内容から考えたこと。

 

僕自身の話です。

僕は小学校も中学校も府内で一二を争う部活動のチームに所属していました。

盆と正月以外には、大会で優勝した翌日くらいしか休みはなかった。なんなら台風で休校になった日も、台風が去ったあとに電話が来て午後から練習に行っていた。毎日毎日、夜は8時くらいまで。10時を越える日もあった。

練習も厳しかった。

体罰も当然あった。

でもウチのチームは強かった。そのハードな練習についていけたし、自分たちは強いと自覚していた。

当時は練習は嫌だったけど、引退してからは無性に練習がしたくなった。

当時の仲間と会っても、大変だったけど楽しかった思い出話に花が咲く。体罰だって過去の笑い話だ。

(僕自身は体罰を肯定しているわけではありませんし、毎日部活動をするのがいいと思っている訳ではありません。念のため。)

 

今思えば顧問も大変だったと思う。

今、同じ教員で子どもがいる立場に立った身からすると、本当に頭が下がる思いだ。

家族やそれ以外のたくさんのものを犠牲にしていたはずだ。

 

でも僕らのチームは最後の最後で勝てなかった。

圧倒的な練習量と実力があったのに。

小学校は府二位

中学校は府三位

どちらも全国大会には出場できず、近畿大会止まりだった。

 

もし10回戦えば絶対ウチが優勝していたのに。

それだけの実力があったのに。

公式戦以外で府外の強豪が集まる大会で何度も優勝していたのに。

府外のチームと全国大会で戦おうと言っていたのに。

あれだけ練習したのに。

 

最後の最後で勝てなかった。

 

当時は運がなかったんだと思った。

僕以外もみんなそう思った。

監督もそう言っていたし、そう思うしかなかったんだろう。

たまたま運の悪い1回を引いてしまったんだ。

 

でも今は違うと思う。

僕たちのチームには芯がなかったんだ。

 

確かに実力はあった。

でも勝つためにチームで想いを共有してこなかった。

与えられた圧倒的な練習はこなしてきた。

でもどんな練習が必要か考えてこなかった。

練習を機械的にこなしてしまっていた。

その脆さが結果に出たのだと思う。

 

結果を出す、手っ取り早く強くなるためには、効率的に、機械的に練習をこなす方が早いだろう。それをこなすためには体罰だって有効だ。親だって体罰を認めていた。強くなるためなんだからと。なんなら強くなった我が子のチームに感謝していたくらいだ。打ち上げの席で顧問に涙を流してありがとうと言っていた。

 

今部活動を指導する立場になって、考える、本当に強いチームとはなにか。

それは自分たちで考えることのできるチームだ。

自分たちで考えるためには、それなりの経験と考える力が必要になる。そして、すぐに、いや、最後まで結果は出ないかもしれない。

機械的に圧倒的な量の練習をこなし、なんなら体罰のエッセンスを加えると、練習へ必死さは加速度を増す。量をこなせば上達し、強くなる。

でもその強さに、今の僕は薄っぺらさしか感じない。

 

本当の強いチームになるために、今は考えることが不可欠だと思う。

あのとき、後半戦の最後の5分、どうするのかをチーム皆で共有できたら。

それまでに自分たちで何のために部活をやって、そのためにどうするかを共有できていたら。

最後の試合の結果は変わっていたのかもしれない。

そうすれば、練習についていけないやつ、ベンチにも入れない下手なヤツを切り捨てることはなかったんだろう。

 

自分たちで考え、話し合いをしてきたチームには芯がある。たとえ実力で試合に負けたとしても、芯のあるチームに僕は魅力を感じる。

芯のあるチームは粘れる。折れない。

 

部活動だけじゃない、

 

勉強だって、

仕事だって、

友達だって、

恋愛だって、

家庭だって、

 

考えることはすごく大切なはずだ。どこかの情報や誰かの意見に身を任せてしまうんじゃなく、自分で考え、選び、決めることが芯の強さに繋がるはずだ。チームなら全員で考え、話し合い、練習し、それを重ねていくことが芯になる。

 

今は、部活動の指導だけじゃなくて、何事でも子どもが考えられるような関わり方をしていきたいなと思う。

学校という小さな社会では自分で考えるというのは難しいんだけれども。

でも、自分で考えることができるようになってほしい。