今週のお題「鍋」より
鍋と言われて皆さんは何鍋を思いつくだろうか?
モツ鍋、ちゃんこ鍋、トマト鍋にカレー鍋、豆乳鍋、水炊き、ラーメン鍋、石狩鍋、てっちり、かにすき、すき焼き、キムチ鍋などなど。
僕はこのお題を見て思った、「これは都道府県の学習に活かせる」と。
都道府県の学習と聞いて思い浮かぶのは、あの都道府県ごとの形や地方区分、県庁所在地や特産品、名物、産業などだろう。
そんな教科書に載っている紋切り型の知識だ覚えて何が面白いのか。そんな知識が将来役に立つのだろうか。そう考える社会科教員の僕は、いろんな角度からみた都道府県を提案する。
観光名所やグルメは言うに及ばず、野球やサッカー、バスケなどのスポーツチームの本拠地、やや勢いの無くなった感のあるゆるキャラ、駅弁、鉄道、祭り、出身の有名人、アニメの聖地、何でも都道府県と関連づけることができる。
グルメだってそうだ。ご当地ラーメンはみんな知っているけれど、おでんも焼きそばもうどんも全国それぞれで違った形がある。
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そしてお題の「鍋」である。
北海道の石狩鍋、かにすき、三平汁、鉄砲汁
青森の南部せんべい汁
宮城のせり鍋、牡蠣鍋
秋田のきりたんぽ鍋、しょっつる鍋
山形はじめ東北の芋煮
群馬のおっきりこみ
東京のねぎま鍋、柳川鍋、どぜう鍋、深川鍋、両国ちゃんこ鍋、桜鍋
石川の治部煮鍋
愛知の赤からみそ鍋、かしわのひきずり
三重の松坂牛すき焼き
滋賀のじゅんじゅん、鴨鍋
京都の湯豆腐、丸鍋(すっぽん鍋)
大阪のちりとり鍋、てっちり
奈良の飛鳥鍋、
和歌山のクエ鍋
岡山のそずり鍋
広島の牡蠣の土手鍋、レモン鍋、美酒鍋
山口のふく鍋、みかん鍋
高知のくじらのはりはり鍋
福岡の水炊き、モツ鍋
大分のたご汁
などなど
これだけで各地方の特色や特産品、歴史など、教科書内容との関連が語れそうである。給食前に画像で見せると、子どもたちが盛り上がること間違いなしだ(ブーイングかもしれないが笑)。
いや、都道府県にとどまらず世界に目を広げてもいいかもしれない。
ブイヤベース、サムゲタン、火鍋、トムヤムクン、チーズフォンデュ、キムチチゲ、タジン鍋などなど世界にも美味しい鍋料理がある。
そして単にA=Bのように記号のような知識を暗記するのではなく、こんな鍋でもなんでもいいから使って、知識の糸を伸ばしていくと、どこかで知識と知識が有機的に、網の目のように繋がってくる。そして、その繋がりがなぜなのかを考える。多くの物事には理由がある。そこに気づき、調べることに、学ぶことの醍醐味の1つがあるんじゃないかと僕個人は思っている。
まぁ散々理屈っぽいことを言ってきましたが、百聞は一見にしかず。蘊蓄を垂れる前に、今夜はいつもの定番から外して、日本、あるいは世界各地の鍋料理を食べてみてはいかがでしょう?
その経験が新しいなにかの知識の彩となるかもしれませんよ。