一応社会科教員である。
先日、家庭科の買い物学習でスーパーに行った際には、自分が社会の授業を担当している子どもに「できれば商品の産地をチェックしておいて欲しい(一緒にいる教員に読み上げてもらって欲しい)」とお願いしておいた。
スーパーは社会の授業ですごく活用できる施設だ。
冒頭にあったように、野菜や果物、鮮魚、精肉のコーナーを回ると自然と地理の勉強につながる。
じゃがいも、にんじん、玉ねぎが北海道
りんごは青森か長野
バナナはフィリピン
お米は全国各地(あきたこまちは秋田、近江米は滋賀などブランド名で産地は予想できる)
みかんは和歌山か愛媛(そのスーパーでは熊本だったけど)
レタスは長野(抑制栽培の説明につながる)
牛肉はアメリカやオーストラリア
鶏肉はブラジル
などは一般に比較的想像しやすいんじゃないかと思うけど、
パプリカ、キウイ、エビ、タコなども、実はほぼほぼ輸入している国が予想できる。
そうして、産地の都道府県や国を地図で確認し、授業で振り返るとイメージや情報がリンクし、記憶に定着しやすくなる。教科書で学んだ内容と違うこと(みかんが和歌山や愛媛でなく熊本産)も印象に残りやすい。
そして公民分野になると、モノの値段を考えるときに活用できる。
じゃがいも1個が500円、これは高いのか安いのか?
普段買い物に行き、値段を確認していないとわからない。
さらに、コンビニとスーパーを比べると値段はどうなるのか?百均も加えるとどうか?
季節によって値段はどうなるのか?
国産と外国産を比べるとどうなるのか?
を考えていくと、教科書にある需要と供給の関係だけでなく、それに当てはまらないモノの値段の決まり方が見えてくる。
他にも、見えない・見えにくい子が買い物をするときに、大まかなスーパーの位置関係、まず入り口から外側の通路を回っていくと、果物や野菜などの生鮮食品があって、鮮魚コーナーがあり、精肉コーナーがあり、飲料やお惣菜、冷凍食品コーナーへ続く、お菓子や調味料、乾物、レトルトなどは内側にあるを知っていると、探し回る時間は短くなる。
小学校では、スーパーを探検するという単元がある。そこでは、商品をどのように並べるのかという考え方のフレームを学ぶことができる。
とまぁこんな感じでスーパーにはお世話になるのだが、自分の娘を連れて買い物に行くときにも、リンゴやバナナ、かぼちゃ、しいたけなんかを見せて「これは何?」「何色?」からはじまり、2歳くらいからは産地をチェックして、自宅の壁に貼ってある日本地図で確認している。
スーパーを見回してもそんなことをしている親子は他にはいないが…社会科教員の性なのだろうか。
と思っていたら、先日妻の実家へ行った際、社会科教員の義父が同じように商品の解説をしながらスーパーを回っていたと聞いて、やはり社会科教員の血は争えないなと再確認した。
ちょっと恥ずかしいけれど社会科方式スーパーの学習、おすすめです!!