メガネくんのブログ

何となく日々思ったことを書いていくブログです。教育や本の感想なんかも書いてます。表紙の画像は大体ネタです。

教育の目的って知ってます?

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本の感想。

 

『「けテぶれ」授業革命!(葛原祥太)』という本を読んだ。

以前読んだ『「けテぶれ」宿題革命!(葛原祥太)』の姉妹本とでもいうべき本だ。

前作を読んで、僕自身もその学び方のシステムに共感し、授業の中でけテぶれの要素を取り入れたり、職場で本を紹介したりした。

 

 

けテぶれとは、いわゆるPDCAサイクル(Plan(計画)、Do(実行)、Check(測定・評価)、Action(対策・改善)の仮説・検証型プロセス)を子どもたちにわかりやすく落とし込んだものとでも言えばいいのだろうか。

 

け:計画

テ:テスト

ぶ:分析

れ:練習

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このけテぶれはただの方法論ではない。

例えば漢字テストに向けての自主学習時間や宿題などからスタートし、テスト勉強や授業中の学びといったコントローラを少しずつ子どもたちに手渡し、任せていくという過程だ。

 

 

この本の中にも度々登場するのが、タイトルにもある教育の目的だ。

もちろん教える人それぞれが目的や意図を持っているのだろうが、日本では法律として教育の目的は制定されている。

 

第一条 教育は、人格の完成を目指し、平和で民主的な国家及び社会の形成者として必要な資質を備えた心身ともに健康な国民の育成を期して行われなければならない。

教育基本法より)

 

「人格の完成」という言葉は、巷で言われるような「学校は勉強だけを教えればいい」知識だけがあればいいというイメージに当てはまらない。

 

生活に必要なスキルや方法、道具の使い方を身につけ、周囲の人との関係の中で自立する意思を持って行動できること

そのために自分自身を知り、自律、自分自身をコントロールできること

自ら課題を見つけて解決方法を考え、行動できること、自らの意思で選択して学び続けられること

 

そんな姿のイメージが僕には浮かんでくる。

 

そして、それは本の中にも描かれている子どもたちの姿と重なる。

それまで一方的に知識を受ける側、宿題など学ぶ内容や選択できる範囲を制限される側だった子どもたちが、けテぶれを通して自分で学ぶ自由の楽しさを知り、しばらくして自分で全て考え、選択し、結果を受け止めなければならない自由の大変さを知り、周りのサポートを得ながら徐々に自分を律して、学習者として自立していく。

それこそが僕たちが子どもたちに身につけてほしい自立した学習者として学んでいくための方法だと思う。

もちろんそこに至るまでは、大人も子どもも大変だ。

大変なのだけれども、とても大事で魅力的ななことだからこそ惹かれるのだろう。

 

 

最近は「何を学ぶのか」だけでなく、「なぜ学ぶのか」「学んだことが何に繋がるのか」を子どもたちに意識して伝える機会が増えてきた。

そんな自分の在り方を再認識し、まだまだ先があるんだよと教えてもらった本だった。