美味しんぼの中で誰が一番好きかと聞かれたら、迷いなく「海原雄山」と答えるだろう。
でも僕が好きなのは初期の頃の人を人とも思わない、美食と芸術のために生き、罵詈雑言を浴びせる雄山だ。ツンデレなところもいい。
この大馬鹿もの!この皿は古備前の名品だぞ! それを割ってしまいおって! この皿一枚ほどの価値のないおまえが! 死ね!死んで償え!
何だこの器はっ!! よくもこんな器をこの海原雄山の前に出したなっ!! こんな器で料理が食えるか、不愉快だっ!!
なんという混み方だ! 必要もない連中が車に乗るからだ!! 馬鹿どもに車を与えるなっ!
ところが最近はどうだ、丸くなった雄山なんて見れたもんじゃ無い。
刃牙の勇次郎もそうだ。
なぜ雷にうたれるくらいとんがっていたはずの勇次郎がこうである。
エア夜食てなんやねん。
この年を経るごとに丸くなって最終的には良い人っぽくなるのはなんなんだろうか。
問答無用で僕を家の外に放り出した父親は、「もーしゃーないやっちゃなー」と孫の癇癪に笑って付き合うし、ご飯を残すたびにゴミ箱の前に僕と妹を連れて行き「もったいないお化けさんに謝りなさい!!」と謝罪を強要していた母親は孫が苦手な食材を出さずお残しを寛容に受け入れる。
そう、そうして丸くなった彼らが再び鋭く尖ることはないのだろう。
それは悲しい…
(それとは別にキン肉マン2世で実は正義超人も見えないところでダーティーな行為をしてたとか描かれるのもなんだかなだけれども)
なんだかよくわからないけど以上で。