メガネくんのブログ

何となく日々思ったことを書いていくブログです。教育や本の感想なんかも書いてます。表紙の画像は大体ネタです。

みんなが誰かに与えることができるなら世の中はちょっと変わるかもしれない『ギブ&ギブの法則』

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本の話。

 

『「いいこと」を引き寄せるギブ&ギブの法則(志賀内泰弘)』という本を読んで思ったこと。

「いいこと」を引き寄せるギブ&ギブの法則

「いいこと」を引き寄せるギブ&ギブの法則

 

 

この本はフィクションだ。ちょっとできすぎているともおもう。

でも登場するエピソード、左利きの家族へ食器や箸の位置を変えるおもてなしも、耳の不自由なお客様へ地震のときにすぐに駆けつける話も、他人への親切がぐるりといつか自分に返ってくるぐるりの話も、1時間壁打ちをすることで相手への投げかけとその帰ってくる力加減を学ぶ話も、宿代はお客様が決めるという宿の話も実話の話らしい。

 

いや、実話がどうとかではない。

限界集落の多賀良島は、もしかしたら身の回りのコミュニティの、あるいは日本の縮図なのかもしれない。

タルシル和尚が話す、ギブアンドギブの教えは一つの真理なのかもしれない。

「放てば手に満てり。お金やモノなど、すべての欲を捨てなさい。欲によって手に入るものには、限りがあります。また、いくら手に入れても、また欲しくなる。本当に幸せになりたいのなら、今あるモノをすべて手放しなさい。その手から放ちなさい。空っぽにしなさい。そうすれば、反対にあなたの心は満たされるのです……。という意味でゴザル」

 

「ギブアンドテイクと言うのは、人間の恐ろしい力の棲家となりうるのでゴザル。その欲とは、『○○してあげたから、○○してほしい』という欲デス。相手に、『見返り』を求める欲デス。世の中のトラブルのほとんどは、人間関係によるものデス。○○してあげたのに、○○して『くれない』。そう文句を言う。すると相手は、お前だって、この前○○してやったのに、○○してくれたなかったじゃないかと反論する。『のに!』『くれない!』と言い合いになる。『のに』とばかり言っている人は幸せにはなれないのでゴザル」

 

和尚の言葉は、実家のトイレで毎日眺めた相田みつをさんの詩を思い出す。

あんなにしてやったのに

『のに』がつくとぐちがでる

 

うばい合えば足らぬ

分け合えばあまる

 

情けは人の為ならずとも言う。

確かに誰かに与える(個人的には与えるという言い方はちょっと烏滸がましい感じがするのだけれども)ことで、後で何かが返ってくるというのはよくわかる。

妻とのルールで、「ごめんなさい」より「ありがとう」をたくさん言うようにしようとしたのも似ているのかもしれない。

まぁまだ誰にでも与えられる人間ではない。

仕事のライン以上のギブはしたくないと思ってしまう人もいる。

本にあるように「ギブしても損するだけなのは己のギブする力が弱いからだ」とまでは思えない。

その境地までは至れないかもしれないのだけれども。

 

でもこのギブアンドギブの精神が広がるなら、家族やコミュニティ、世の中の雰囲気はずいぶん変わるだろうなと思う。

ちょっとずつできる範囲で、ギブアンドギブを意識してみようかな。