以前のブログ、グッバイメガネ - メガネくんのブログでも書いたのだが、今でこそメガネくんなどという名前でSNSをやっている僕が、メガネをかけるようになったのは大学時代になってからだ。
このメガネとの出会いで、他人との関わり方が少し変わった気がする。
高校時代の僕は、ちょっと高校デビューを狙って浮いてしまい、その反動から周りの空気を気にして浮き過ぎないように気にする日々を送っていた。
でも生来的に人と関わるのは好きだったので、なんだかチグハグな感じだった。
ある友人からは「シャイだけど社交的」と言われた。
ちなみにその女の子には振られた。
高校時代は女の子との距離感もわからず、生来的に惚れっぽい僕は幾度となく恋に落ち、玉砕していた。
それはさて置いて、シャイだけど社交的な僕は、人と関わりたいと望みながらも、その適切な距離感がわからず相手の領域に踏み込み過ぎて嫌われないように、ある意味ではそんな仮面の役を演じていた。
それがメガネをかけるようになってから、相手との間に1つの膜というかフィルターができるようになった。
これが多分いいように働いたのだろう。
メガネをかける以前よりも余裕を持って、一呼吸おいて、他人と接することができるようになった。
メガネのもたらす絶妙な距離感。
メガネをかけている人はこの距離感をわかってくれるだろうか。
少し離れた位置で客観的に自分や相手を見れるようになったのだ。
コンタクトではダメだ。
コンタクトの方が視界全体がはっきりクリアに見えるのだが、僕と相手の間を隔てるものがなくなる。
それに怖いし、痛いし…
使うにしても海でシュノーケルするときくらいだろうか…
もう新婚旅行以来、6年以上コンタクトはつけていない…
メガネをかけることでできる他人との世界の境界線があることで落ち着くなら、僕は本当は人との関わりをそこまで望んでいないのかもしれない。
僕が望んでいるのは、ヒトとの関わりに満ち溢れたボクなのかもしれない。
そんなエゴと承認欲求を見なかったことにして、僕は今日もメガネをかけて出勤する。
バリアを纏って他人と接する僕。
防護服のような働きをするメガネ。
ある芸人が「メガネはブラジャーのようなものだ」と言っていたが、その気持ちはわかる気がする。
僕はもう、このメガネのもたらす絶妙な距離感なしには生きていけないのだ。